アラカンナースひとり暮らし

大波小波を乗り越えて、その先の景色を楽しみに。

岐阜市民のソウルフード

先日、メディアコスモスに本の返却へ行ったあと

近くにあるお蕎麦屋さんに寄りました。

お昼時なのもあり「更科」さんには既に行列が。

でも大丈夫、ここは回転が速い。

おそらく、お客さんの8割から9割は、冷やしたぬき蕎麦を注文。

お店側もそれを分かっているので、次々に蕎麦をゆでて提供する感じです。

皆さん、隣の人と肩が触れそうになりながら、一気に蕎麦をすすり。

食べ終わると、次のお客さんのために、早々と席を立つ。

まるで、駅のホームにある立ち食い蕎麦のように、回転が速いのです。

私も、冷やしたぬき蕎麦を注文。大好きな揚げは二枚増しで。

毎回、これしか頼んだことがないです。しかも、冬でも冷やしたぬき蕎麦…。(笑)

 

濃い目のかつおだしと、つるつるの蕎麦、甘いお揚げ、少しずつワサビを付けながら

食べるのが最高です。そば湯も頂いて、体が癒されますね。

この満足感で740円。ありがたやありがたや。

最近は、すっかり岐阜市民のソウルフードとして定着してきました。

他にも、冷やしたぬきのお店が増え、食べ比べもしたいのですが、やっぱり

ここに来てしまう。

昼休みのサラリーマンに混じり、15分ほどで食べ終えたおばさんなのでした。

 

若かりし頃、岐阜市内の総合病院で働いていました。

その頃は、3交代制だったので、準夜勤といえば、怖い先輩と二人で

16時から夜中の0時過ぎまで、病棟勤務。

急変や急患があれば、夕食もままならない状況でした。

夕食は出前を取ることも多かったのですが、先輩のお気に入りが、この更科の

冷やしたぬき蕎麦だったのです。

美味しいからという理由以上に、「急に忙しくなっても、麺が伸びないから大丈夫」

という理由に納得でした。

バタバタの仕事を終えて、夜中にやっと、先輩と食べた冷やしたぬきは

本当に美味しかったなぁと、今でも懐かしく思い出されます。

あの頃から30年以上経っていますが、味が変わらないのもソウルフードと言われる

所以でしょうね。

思い出と結びついている味は、変わって欲しくないですし

食べることで、リアルにその頃を思い出せる小さな魔法みたいな物ですもんね。

いつまでも、この場所で、この味でいてください。